「愛想良くて、話したことは、すべてする奴でした」
「三十の頃に」を作詞・作曲した音楽監督カン・スンウォン氏、キム・グァンソク追慕コンサート演出引き受けて…「祭りで昇華」
「また一日が遠ざかって行く」で始まって、「毎日別れを繰り返し生きていくのだな」で終わる故キム・グァンソクの「三十の頃に」
三十歳前後の人たちはもちろんのこと、その年齢を遥かに越えた人まで多様な年齢層で人気を得ている。
この歌を作詞・作曲した音楽監督カン・スンウォン(50)氏にとって、1月上旬は特別だ。 音楽的パートナーである前に、親しい弟分だったキム・グァンソクが亡くなった日が1月6日であるためだ。 彼は昨年からキム・グァンソク追慕コンサートの演出を受け持っている。 今年の公演は4日から始めまって6日まで、ソウルの大学路(テハンノ)ハクジョンブルー小劇場で開かれている。
▲ソウル、大学路(テハンノ)のハクジョンブルー小劇場前に建てられたキム・グァンソク追悼碑前で、カン・スンウォン氏
「三十の頃に」を作曲したカン・スンウォンは、キム・グァンソク追慕コンサートの演出も引き受けた。
開幕を控えてリハーサル中の彼に、4日、公演会場で会った。 舞台の片隅には、キム・グァンソクの写真が飾られ、その前には焼酎が入った紙コップ二つと、焼酎の瓶一本が置かれていた。
そのそばでは、後輩の音楽家であるイジョンとバンド「チャン・キハと顔たち」が練習中だった。 カン氏は、追慕公演に参加したロックバンド「クラインノッ」とちょうど夕食を食べて帰ってきたところだった。
実際、彼の仕事は、音楽監督だ。 KBSの音楽放送を引き受けてきた。 1990年代「ノ・ヨンシムの小さい音楽会」から昨年幕を下ろした「ユン・ドヒョンのラブレター」の音楽監督を引き受けた。 その後続番組として最近始まった「イ・ハナのペパーミント」も担当している。
その彼が、本格的にキム・グァンソク追慕コンサートの演出を引き受けたのは、12周忌であった昨年からだ。その理由を尋ねると彼は「今は悲しくなくなってきたから」と答えた。
「グァンソクが逝ったのが1996年ですから。 時間がたくさん過ぎたということ。 理由はそれだけです。 悲しみに適応したということですね。 今はひたすら悲しんでいる時ではないようです。」
1996年1月6日の明け方、自宅で亡くなったまま発見されたキム・グァンソクは、遺書を残さなかった。「朝、横になって何気なくニュース見て、その消息を聞いてびっくりしましたよ。信じたくありませんでした。 歌がとても好きな奴だったのに・・・エネルギーもあふれていたのに・・・・」
キム・グァンソクに最後に会ったのは、亡くなる二〜三ヶ月前、「ノ・ヨンシムの小さい音楽会」に彼がゲスト出演した時であった。「その時は何ともありませんでした。 普段と全く同じだったんですよ。」
大学時代、歌のサークルで親しくなった。「音楽の話、女の話をたくさんしましたよ。 単純で、明るい野郎でした。 酒飲みながらも隣の席の人々が騒々しければ、‘静かにして下さい’と話したり。 言うべきことは言う奴でしたよ。」
娘が生まれた時は、走って飛び上がって喜んだキム・グァンソクの話をしながら、カン氏の目に涙があふれた。
「三十の頃に」というのは、カン氏が三十一才の頃作った歌だ。 「気持ちが落ち込んでいました。憂鬱だったんですよ。家で壁にもたれていたら、メロディや歌詞が浮び上がりました。 その場で曲を完成しましたよ。」
ソロでアルバムを出したことがないカン氏は、その歌を惜しんで「ノ・ヨンシムの小さい音楽会」で歌った。 その歌を聞いたキム・グァンソクが話しかけた。「兄さん、その歌、出したい。」カン氏が答えた。「お〜、そうなの。 じゃあ、君が持っていっていいよ。」
そのようにして、この世に出たのがキム・グァンソクの「三十の頃に」だ。 発売されてかなりの年月が過ぎても相変らず人気のある歌だ。
「その後、ずっと何がしかの著作権料が入ってくるので、酒代の足しになってくれて、とても有難いだけです。 歌のタイトルが良くて、受け入れやすいようです。」
本来の題名は英語で作った。「30-something’ (30代)」 彼が当時楽しんで見た米国ドラマのタイトルを取ってきた。
「少しの間、アメリカに住んでいたが、その時の米国版‘田園日記’と同じようだという感じがして、好きだったドラマでした。 ドラマのタイトルを取ってきて、歌のタイトルにしたが、それを韓国語で‘三十の頃に’に変えましたよ。本来、暗くて、雰囲気を破るような歌じゃありませんか。」としてしょげた。
彼は米国から帰ってきた後、趣味で始めた音楽を職業として、音楽監督の道を歩くことになった。「それでも私は、歌手を専業でしているわけではなくて。ござを敷く役割をすることじゃないの。 足を半分だけ漬けているわけですね。 音楽を職業とするならば、楽しいことばかりであるはずはないので、そういう意味では、幸運ではないかと思う時もあります。」
今回の追慕コンサートには、キム・グァンソク世代より後輩の若い音楽家たちがたくさん出演した。「グァンソクが、生前に本当に上手だったことは、愛想が良くて、色々な人々を集めたことです。 ところが、死んでも同じなんです。 後輩たちが多く集まりました。 ‘クラインノッ’でベースを弾いているギョンロクが言いましたよ。‘特別、先輩はいないと思っていたが、よく考えたら、キム・グァンソクが、私の音楽の先輩だよ’ですって。」
これからは追慕の意味を越えて「音楽を楽しく、また熱心にする人々が集まって行う祭り」に進化させていきたい、というのが彼の目標だ。
「今は悲しくなくなった。」という話をしたが、先に逝ってしまった弟の話をするのは、易しくないようだった。 時々会話の途中で詰まった。 カメラマンがポーズを取ってくれと言っても、唇だけぴくっと動いただけだ。 カン氏がその前でポーズを取ったキム・グァンソク追悼碑には、故人が生前にたびたび言った言葉が記されていた。「幸せです。」
(記事出処:Joins.com 1/6/2009)
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先日、韓国名曲歌謡集「再会」アルバムの中で、チョ・グァヌがリメイクしたキム・グァンソクの「街角で」をきっかけに、キム・グァンソクのことを調べていたら、偶然、出会ったインタビュー記事です。
キム・グァンソクの「三十の頃に」を作詞・作曲したのが、K-POPファンとしては大好きな音楽番組である「ユン・ドヒョンのLove Letter」そして「イ・ハナのペパーミント」などの音楽監督をなさっているカン・スンウォン氏だったなんて・・・
この事実も、つい最近知ったばかりでしたので、それだけに、このインタビューは、とても感動的です。
今一度、あたらめて、故キム・グァンソクの歌う「三十の頃に」を耳を澄ませて聴いてみませんか?
「三十の頃に」 作詞・作曲:カン・スンウォン 歌:キム・グァンソク
また一日が 遠ざかって行く
ふき出したタバコの煙のように
小さいだけの僕の記憶の中に
何を満たして生きていくのか
ますます遠ざかってゆく
とどまっている青春だと思っていたのに
空っぽになっていく僕の胸の中には
もう何も捜すことはできないね
季節はまた、めぐって来るけど
去っていった僕の愛はどこへ
僕が離れて行かせたのでも無く
僕が離れて来たわけでも無いのに
少しずつ忘れられていく
とどまっている愛だと思っていたが
また一日が 遠ざかって行く
毎日別れを繰り返し生きていくのだな
毎日別れを繰り返し生きていくのだな
カン・スンウォン氏も、音楽監督をしている「ユン・ドヒョンのLove Letter」で、昨年3月に、この歌を自ら歌っています。
◆カン・スンウォン「三十の頃に」Live on "Love Letter" on 3/31/2008
味わい深い歌声ですね。
この歌は、多くのアーチストによってカバーされていますが、こちらは、昨年5月に入隊前のステージでソン・シギョンが歌ったライブです。ソン・シギョンのソフトで優しい歌声で歌われたこの歌も、とても心に響きますね。
◆ソン・シギョン「三十の頃に」Live(5/30/08)
確か、この歌は、K-POPの中で、ベスト歌詞の一つに選ばれた歌だというのをどこかで読んだ記憶があります。これからも、きっとずっとずっと歌い継がれてゆくことでしょうね。
さて、インタビューの話に出てきたカン・スンウォン氏の「ノ・ヨンシムの小さい音楽会」ですが・・・この番組にキム・グァンソクが出演した時の映像がありましたので、ご紹介しますね。これが、カン・スンヒョン氏との最後になったステージだったのでしょうか?
最初に歌われたのは、「僕の歌(Naui Norae) 」です。
◆Kim Kwang Seok in No yeong sim's little concert #1
そして、「君に (Neo Egye) 」です。
◆Kim Kwang Seok in No yeong sim's little concert #2
キム・グァンソクのアルバムは、韓国では、再販されたりして、今も、ずいぶん流通しているようです。
⇒キム・グァンソクアルバム一覧
興味をもたれた方は、一度、ぜひ、じっくり聴いてみて下さいね。
また、今度、ソウルを訪れる機会があったら、ぜひ、大学路(テハンノ)にあるハクジョンブルー小劇場に立ち寄ってみたいものです。
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